前回のお話の続きです。
≫動画、ドラマ、映画を使ってリスニング力、スピーキング力を鍛えよう。
勉強方法
じゃあ、実際どうやって動画を使って勉強したらいいのさ?
ただ単に聞き流して終わりにするのはよくないね。次のことに気を付けてやってみよう。
全体の話を知っておく。
始めは字幕なしに見た方がいいと言う人もいますが、英語の勉強とはいえ話が分からなければそもそも映画を楽しめないと思うので、初心者の方は特に字幕から始めて内容を知った方がいいと思います。
最近は日本語と英語を同時に見る事ができる字幕もあるようで、便利になりましたよね。
Chromeの拡張機能を使うと、Netflixで同時に日本語英語字幕がみれます。
Language Learning with Netflixで日本語英語字幕をみる。
Chromeの拡張機能を使うと、NetflixだけじゃなくYoutubeでも日本語英語同時字幕がみれるよ。
eJOY English – Learn with Moviesで日本語英語字幕をみる。
慣れてきたら、分からないところはすぐに字幕をみてもいいですが、それ以外はなるべく字幕は見ないで聞いてみてください。
視聴しているときは紙とペンを用意
何回も見ないといけないんでしょ? でもさぁ、映画とかドラマって何回も見るの苦痛なんだよね。
そういう時は、紙とペンを用意して視聴してください。
映像、ドラマを見ながら、分からなった個所の時間を記録してください。
映画をいちいち止めて単語を書いて、調べていると話の流れを止めてしまい、せっかくの映画を台無しにしてしまいます。
一旦お話全体を楽しんでください。ただ、分からなかったフレーズやあれ?っと思った単語やフレーズを聞いたときに、そのフレーズを言った時間を記録しておいてください。
おおざっぱにその分からなかった個所のシーンが始まる時間でもいいです。
要は、時間を記録しておくことで、映画を見終わった後、単語・フレーズを見返して調べれるようにすることが目的なので、そんなに細かく記録しなくてもいいです。
この方法は何度も何度も映画やドラマを見返すのが苦痛な人にいいと思います。
子供はお気に入りの動画やアニメをみつけると本当に何度も何度も見れるんですよね。すごいと思います。私にはできません。
しかし、完璧に模写するには何度も何度も繰り返さないとものにできません。
時間を記録することで、気になるフレーズのところのみ振り返ることができ、映画や動画全体を何度も振り返る必要がないのでおすすめです。
ドラマのTransscriptをプリントする方もいるでしょう。
こちらは時間までは書いていませんのでやるとすれば、映画やドラマの1エピソードを全部振り返りたい方にはいいかもしれません。
ですが、時間がない人や物語を全部見返すのが苦痛な人には下記のやり方の方が効率的だと思うのです。
1. 時間を記録する。
2. 後で気になったそのフレーズの字幕をノートなどに書き写し、分からない単語を調べる。
3. そのフレーズの発音練習(シャドーイングなど)し、その後、同シーンあたりを字幕なしで見てみる。
この方法のほうが、時間も短縮できて忙しい人にもピッタリだと思います。
Mimic is the mother of creation.
言葉の意味を調べた後は、そのフレーズを何度も練習してください。
本当はImitation is the mother of creation. なのですが、模写は創造の母という意味です。
”模倣は独自性や創造性とは真逆とされあまりイメージはよくない、しかし、新たなイノベーションは徹底した模倣から生まれている。”
という経営のお話だそうですが、この言葉は言語を学ぶ過程でも同じだと思います。
私たち日本人は初めから日本語を話せたわけではないはずです。
では、どのように日本人は日本語を習得したでしょうか?
最初は母親の話す言葉を耳コピし、母親の言葉を模写して覚えていったはずです。
よく、子供がしゃべった言葉に聞き覚えがあったり、母親の話し方そっくりに話す子供っていますよね。
言葉は最初は真似して覚えていき、家族、歌、近所の人、幼稚園、絵本の言葉を吸収し言葉を増やし、学校で言葉を学んだその先に自分独自の言葉を話せるようになってきたのです。
>>英語学習者全員におすすめ!歌で英語のリズムを学んでリスニング力とスピーキング力を鍛えよう!
日本の英語教育は模写をほぼすることなく文法や単語をただひたすら勉強することに比重が偏っていると思うのです。
もちろん文法はとても大切な英語学習の要素になります。
おざなりにしてはいけないというものでは決してありません。
また、受験勉強などといった勉強には動画のやり方は時間がかかるので、テストを受けるために勉強したいという方には参考書やドリルを使って何度も何度も練習する勉強法がおすすめです。
ただ、文法ばかりに偏りすぎて模写を怠ったやり方をしているといつまでたってもしゃべれないし、聞けないままです。
言語学習はまず聞いてしゃべってなんぽだと思うのです。
しゃべる練習を学校教育でももっと取り入れていくべきでしょう。
例えば、歌を歌うのは立派な模写の典型だと思うのですが、英語の歌を学校の授業で歌ったことがあったでしょうか?
私の記憶するところでは一切ありません。
そして、私の経験上、日本の生徒さんに多くありがちだと思うのですが、英語発音の模写は恥ずかしいことと思っており、変に真似すると他の生徒から笑われたりするので、わざと日本語発音的に文章を読む傾向があると思うのです。
こういう事を防ぐためにも、学校教育で英語の歌を歌って英語発音の模写の恥ずかしさを取り除けることで模写は恥ずかしいと思うことを回避できると思うのです。
そして、歌と同様、ドラマや動画をみて英語話者の真似をするというのはとても有効だと思います。
役者が話す言葉だけではなく、会話のリズム、話し方、感情の入れ方まで真似してみると楽しいですよ。
自分がその人になったかのように、真似してみてください。
続けていくポイント
ポイント1: 分からない単語を全部検索しない。
貴重な時間を英語学習のみに充てられません。
仕事をしている人は特に英語勉強にさく時間はあまりないことでしょう。
なので、わからない単語を全部調べないことです。
エピソードの中の全部の単語を調べるのは時間もかかるし、体力もいります。
結果、続けられず挫折することになります。
分からないところを全部を書き出して暗記するという行為はモチベーションが上がっているときなどは頑張れるでしょうが、同じ熱量で毎回聞き続けるのは大変です。
言語学習はマラソンと同じ、最初から飛ばさず、ゆっくり進めていくのが得策です。
そうなこと言っても、つい熱中してしまう人、完璧主義でどうしても全部調べないと気が済まない!
といういう人は、調べる時間、もしくは調べる回数を決めておくことをお勧めします。
時間で区切るなら10分以上調べる時間をかけない、もしくは調べるフレーズや単語は1エピソードにつき5個までと決めておく。
慣れてきたら時間や回数を増やすしたり、大変だと思えば減らしたりと自分の許容範囲に合わせてその都度決めてください。
なるべく一つのエピソードにエネルギーを注ぎすぎないことが長く続けれるポイントになると思います。
ポイント2: 最初から完璧な発音を求めない。
よく、シャドーイングがいいと聞きますが、理由として、英語の音を覚えることができることと、英語を集中して聞ける耳を作ることができるからだそうです。
私も実際すべてではないのですが、聞き取れなかった音をもう一度シャード―イングしながら聞くと、しない時より集中して英語を聞けて、さっき聞き取れなかった音が聞けてるときがあります。
何度聞いても分からなかった時はもともとその単語を知らなった時でした。
ニュースなどでもよくシャドーイング、もしくはコピーイングをしています。
ただ、初心者の方にはどうしても難しいと諦めてしまう方もいるでしょう。
その時は完璧な発音を求めて自分自身を追い込まないことです。
好きな場面、簡単なフレーズを一つ選んで真似してみてください。
最初は話している役者やアナウンサーの英語のリズムや音程を真似するだけでもいいです。
初心者の方は、文章のメロディを先に覚えてみて
歌じゃあるまいし、文章のメロディ?と思うかもしれません。
英語には日本語にない言葉のリズム、抑揚があります。
>>英語学習者全員におすすめ!歌で英語のリズムを学んでリスニング力とスピーキング力を鍛えよう!
このリズムや抑揚を無視して話し、いくら単語個々の発音を丁寧に発声しても英語話者の方には変に感じられるそうです。
映画、ドラマ、動画などの会話のフレーズを一つ選んだ後、その文章をゴニョゴニョしたり、口ずさんだりしてみてください。
最初からはっきり単語を真似なくていいです。
そのとき、どういうリズムで言っているか、どこに抑揚があるか、どういう旋律かを意識して真似してください。
その後、単語を徐々にその”メロディ”にはめていってみてください。
歌でいうところの歌詞ではなくメロディーを先に覚えて後で歌詞を当てはめていく感じです。
発音が聞き取れなくても役者さんがしゃべる音の流れ、リズムを真似することは個々の単語を発音するより簡単にできると思います。
リズム、抑揚に慣れてくると徐々にですがフレーズの中で強調される単語がなんとなく聞き取れていく→文章全体の単語が聞き取れると思います。
ぜひ試してみてください。
リスニングを向上させたいあなたへ
リスニングを向上するには英語の発音とリズムを知ることが必須です。
こちらの書籍は英語の音声イメージを決定する非常に重要な部分である英語のリズムについて詳しく解説しています。
英語が聞き取れなかったのは耳が悪いというより、自分が持っている音声イメージと実際の音がかけ離れていたことが理由の一つでもあります。
こちらの本は専門的な知識に基づいて、ユニークなトレーニング方法で発音矯正をしてくれる本です。
発音のとリズムを同時に教えてくれるので、リスニングやスピーキングに不安を持っている人にはお勧めの本です。
下記の本は、毎日英語を聞いているのに、聞き取れるようにならない、知っている単語なのに聞き取れないことが多いなど、英語のリスニングに関する悩みに答えてくれている本です。
効果的な英語リスニングトレーニング法を教えてくれます。
まとめ
リスニング、スピーキング力を上げたい人は動画を使った勉強方法を続けてください。
時間をかけすぎず、毎日少しづつ勉強していきましょう。